NPO法人TEDIC/代表理事 門馬優

YU MONMA OFFICIAL BLOG - NPO TEDIC -

家庭教育。

f:id:you0301stedic:20181102004942j:plain

今日は朝一でケース進捗会議に参加。子ども・若者総合相談センター、指定支援機関としての伴走支援で、新規・継続相談になっているケースの状況確認とネクストステップの確認。週1のルーティンで、主任相談員全員でケース全体を共有します。

 

午後は仙台に移動して、宮城県教育委員会主催の「子育て・家庭教育支援フォーラム」にパネリストとして登壇しました。会場にはあの人も、この人も。宮城県内の子育てサポーター(家庭教育支援チーム)の皆さんが主な参加者ということもあって、ステージ以上にフロアの熱量がムンムンでした。

再び石巻に戻る車内で、ユースソーシャルワークみやぎの連続講座・シンポジウムの電話打合せ。バタバタでしたが、ようやく骨子も固まって、今年度もリリース出来ます。昨年度、参加者の皆さんにも、ぜひ参加してもらえたらと思ってます。

夜はトワイライトに参加。1日遅れのハロウィンということで、学生が準備を頑張ってました。帰りの送迎で、ある子どもが嬉しそうにゲットしたお菓子を見つめてたのが印象的でした(家に着くなり、すぐにお母さんに自慢。良かったね。)。この日は、しばらく就活やらで活動から遠ざかっていた4年生もサプライズゲストとして参加。あんまサプライズになってなかったけど、それも良し。

 

「子育て・家庭教育支援」がテーマのフォーラムだったので、「子ども・若者」の後ろに見える保護者、家族をどう支えるのかという視点であれこれと。最近、ヒアリングで伺ったある学校で、印象的だった話を聞いたので、それを反芻しながら。

 

(あくまで感覚としての前置きをしつつ)「昔は、保護者同士で子育ての相談をしたり、お互いに励ましあったり、褒めあったり、ときには注意しあったりしていた。保護者同士じゃなくても、地域の中で、そういう繋がりがあって、その中で色んなことが解消したり、解決したりしてきた。それでも解決できないことや、やはり学校に伝えた方がいいんじゃないかということだけが、昔は学校に届いていたように思う。」

 

「それが、最近はそういう保護者同士の繋がりや地域の繋がりが機能せずに、学校と保護者が1:1の関係で直接、家庭の数だけ繋がっている。全部、学校に相談やご意見が飛んでくる。学校とAさん、学校とBさん・・・というような形で。保護者同士の繋がりや地域との繋がりというネットがなくなり、いきなり学校というネットに全部が落ちてくるような印象。これからもっとこうなっていくとなると、大変だなぁと思う。」

 

そんなことを頭に巡らせながら、お話した要旨が以下の通りです。

 

・子どもたちの状況、家庭の状況に触れていると、「なんで、この子がこんな状況に置かれないといけないのか」「誰も、気づくことができなかったのか」と「怒り」や「憤り」に苛まれることは、正直たくさんある。

 

・でも、その「怒り」や「憤り」をそのままぶつけても何も変わらず、「あるべき論」は、時として暴力的なエネルギーになってしまう。

 

・お互いがお互いにできないこと、人としていることを認め合った上で、一緒に、相互に「何ができるんだろう」と考える姿勢が、求められるんじゃないか。

 

仕組みや制度のあるべき論も大切ですが、人としてどうあるのかを考えることも大切だなぁと思う今日この頃です。(雲を掴むような話になってしまい、失礼しました)

バトンパス。

f:id:you0301stedic:20181101014743j:plain

f:id:you0301stedic:20181101014800j:plain

今日は午後から学校へヒアリング調査に。石巻市から受託している「子どもの生活実態調査」も佳境を迎え、圏域の小・中・高校にご協力いただき、学校から見える子どもたちの実態について、お話を伺ってきました。

 

今日は2校伺いましたが「こんな現実があるのか」と痛感させられるケースの数々。未成年、それも10代での早期妊娠出産や、生活苦による万引き、犯罪に巻き込まれる子ども、親の暴力の中で駆け引きをし合う兄弟、保護者の搾取に怯える子ども・・。具体のケースをご紹介することはもちろん出来ませんが、キーワードだけでも胸が苦しくなります。「こんな状況で、よく生きてこれたね」「学校に来れていることが、本当に奇跡」という、先生の言葉が印象的。こんな理不尽な状況に置かれる子どもたちの現実に直面すると、改めて「もっと頑張らなきゃ」と使命感に駆られます。

 

夕方から夜は内部の常務会、職員とのミーティング。先日の理事会でもガバナンスや、内部の人材育成に関する多々のご指摘をいただき、内部で検討。石巻で、一緒に支援に取り組む仲間を、熱烈に募集しています。(興味のある方は、ご連絡を!)誰かいないかな、壁をぶっ壊して「子ども」「若者」のために、走り回る支援者、募集です。

 

先日、2015年11月から運営を続けてきた「ていざん子ども食堂」を正式に、地域の皆さんに引き継ぎました。色んな条件が重なる中で、課題山積で引き継ぐことでご迷惑をおかけしたところも多々ありながら、この3年間でご一緒させてもらったこと、全てが宝物だと思っています。

 

立ち上げ当初から、「地域の子どもたちは、地域で育てる」という住民さんの強い思いに感化され、色んなトラブルに見舞われながらも、学校・地域・NPOの共同実践として、必死に取り組んできました。これだけ沢山の住民さんたちが関わり、また学校もチラシ印刷や広報など、全面パックアップしてくれる子ども食堂は、全国を探してもなかなか見つからないのではと思います。

 

「『子ども食堂』はこうあるべきだ!」という議論に答えはありませんが、ていざん子ども食堂が「地域住民と、子どもたちの、縁の結び直し、編み直し」の機能になっていることは間違いありません。これまでなら「顔」は知っているけれど、声をかけてはいけない他人同士だった住民さんと子どもたちが、食堂を通じて「知り合い」になる。

 

そんな「知り合い」が地域にたくさん増えることで、現に「ひとりぼっちで夜を過ごす」男の子を、住民さんが自主的に預かる「夜間保育」のような動きも生まれました。困っている地域の子どもを放っておけず、「なんとかしなきゃ」と思った、あるおばちゃんの起こした行動でした。

 

「あの子と一緒に過ごせたことは、私にとっての財産で、子ども食堂のおかげです」

 

と語るおばちゃんの表情はすごく柔らかくて、キラキラしていました。こんなにも、「他人」である地域の子どものことを思えること、本当に素敵だなと思います。

 

「ていざん子ども食堂」と私たちの関わりはこれからも続きます。現に子ども食堂に参加している子どものSOSが繋がり、SSWer等との連携のもと、個別伴走支援を開始しました。地域の温かい眼差しの中で、一人でも多くの子どもたちが育まれる。そのプロセスで聞こえてくるSOSを住民さんが受け止め、支援チームである私たちが介入する。そんな顔の見える連携が、これからもずっと続いていきますように。

柔道。

「最近、全然ブログ更新してないですね。お忙しいですよね・・。」

 

とあるチューターの学生に言われてしまい、「ヤバイ!」と思いながら更新。更新が滞っていたら、優しく「あれ、最近どうしたの?」とプレッシャーをおかけください。

 

先週末に新体制の理事会が終わり、長期にわたりご支援頂いている財団様の中間監査も終了し、ほっと一息つきながら、web更新とブログ更新に勤しんでおりました。(より優先すべきタスクはあるが、ややの現実逃避)

 

お仕事の合間に、最近は週1回のペースで仙台市武道館に通い、柔道の稽古。完全に9月の世界選手権に感化され、いつ引退したかも定かでない競技生活を復帰。ひとまず、来年3月に30歳を迎えるのを機に、5月の全日本マスターズ(今はベテランズ)大会のエントリーを目指します。目標の階級に合わせて、体重を落とさねばです。

 

祖父の道場で3歳から始めた柔道、中学校で挫折し一度離れた後、やはり諦められず大学時代に復帰、ゆるゆると大学院時代まで続けて中断、実に6年ぶりの復帰です。どんなことがあっても、自分が立ち返ることができる原点のようなものだなと感じます。

 

「精力善用」「自他共栄」の嘉納治五郎師範の教えは、今になって生きる上での「道」そのもので、まだまだ未熟者ですが、真理・本質なんだなと思う場面が最近は、多いです。仕事と並行しつつ、稽古に励みたいと思います。以上、仕事外の近況報告でした。

9月1日、みんなに届きますように。

「1年間で最も、18歳以下の子どもの自殺数が多いのは、9月1日である。」

 

 厚生労働省をはじめとした国の調査報告書等でもデータが公表され、ここ数日はメディアでも関連する報道が多くされているような気がします。2015年にデータが明らかになってから、大々的に取り上げられる機会も増えました。

 夏休み明けの最初の登校日にあたる9月1日(ちなみに石巻市は、今年は8月27日から新学期。全国に比べると1週間ほど早い)ということで、不登校との関連でも取り上げられる機会が多いこのデータですが、私たちの法人でも夏休み明けの相談件数(直接的に自殺に繋がる相談だけではない)は増加傾向にあります。

 

 このブログを書こうと思っていた矢先、過去に関わっていた子どもから、この7月に開設した石巻圏域子ども・若者総合相談センターに緊急連絡が入りました。細かな経緯は書くことは出来ませんが、一昨日の夕方から、今日にかけて対応(関係機関との調整、本人や家族との面談、支援の方向づけなど)に追われていました。それでも「とにかく、電話をもらえて良かった。」と、顔が浮かぶ存在でいることができて、良かったと思っています。

 

 「辛い」「しんどい」「どうしたらいいのかわからない」と息がするのも苦しくて、目の前がきゅっと狭くなって、「自分なんて・・」と思って。このブログがそんな誰かに直接届くのかはわからないけど、出来ることをと思うので、発信してみます。

 

 【電話】もしくは【インターネット】で【相談できる場所】をまとめてみました。全国的なまとめではなくて、特にこの石巻圏域にいる子ども・若者のみんなに届けばと思い、石巻市宮城県内の支援機関を中心に、【どこにある機関なのか】も整理しました。

 

 どんなに悩んでも、苦しくても、今日が過ぎて、また明日が来る。そんな当たり前に逆らえるわけもなく、逃げられるわけもなく、ただただ現実逃避、逃げ込みたい時もある。そんなときに、ふと思い出してくれたら嬉しいです。

 

 リストの一番上に、「石巻圏域子ども・若者総合相談センター」があります。私たちの法人が運営するセンター。7〜8月で、130件弱の相談を受けてきました。「どこに相談したら・・・」と迷ったら、まずはうちに連絡してください。

 

石巻市

石巻圏域子ども・若者総合相談センター 

0120-255-820

https://www.tedic.jp/center/

 

石巻市市民相談センター 

0225-95-1111(内線:2533) 

http://www.city.ishinomaki.lg.jp/cont/10406000/index.html

 

・ 東部児童相談所 

189 ※全国共通/0225-95-1121

https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/et-jisou/

 

・ 東部保健福祉事務所 母子障害班 

0225-95-1431

http://www.pref.miyagi.jp/soshiki/et-hc/boshi-top.html

 

・ 東部教育事務所震災心のサポート班 

0225-98-3341

https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/et-kyoz/toubukyouiku-kokoro-001.html

 

・ みやぎ心のケアセンター石巻地域センター 

0225-98-6625

http://miyagi-kokoro.org/area/ishinomaki/

 

 

仙台市

宮城県総合教育センター 子供の相談ダイヤル 

022-784-3567

http://www.edu-c.pref.miyagi.jp/counsel/advice/

 

・ 子供虐待防止ネットワーク・みやぎ(キャプネット・みやぎ) 

022-265-8866

http://capnetmiyagi.org/

 

宮城県警少年テレホン「いじめ110番」 

022-221-7867

http://www.police.pref.miyagi.jp/hp/kenmin/soudan/tuika/ijime110ban.htm

 

・ 仙台いのちの電話 

022-718-4343

http://sendai-inochi.jpn.org/

 

 

宮城県

宮城県子ども総合センター 

022-784-3580

https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/kodomo_s/

 

・ みやぎほっとするーセンター 

0229-23-0028

http://www.pref.miyagi.jp/site/jisitaisaku/

 

 

■全国共通

・ 24時間子どもSOSダイヤル 

0120-0-78310

http://www.mext.go.jp/ijime/detail/dial.htm

 

・ よりそいホットライン 

0120-279-338

http://279338.jp/yorisoi/

 

・ チャイルドライン 

0120-99-7777

https://childline.or.jp/

 

・ 子どもの人権110番 

0120-007-110

http://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken112.html

 

・ インターネット人権相談受付窓口 

http://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken113.html

 

※このリストは、ブログ筆者が作成したものであり、各関係機関に確認の上で作成したものではありません。各機関へのご連絡は、各人の責任においてお願いできればと思います。

マラソン。

もう戻ってこれないかと思いましたが、無事に帰還。1ヶ月間(ブログは)おやすみでしたが、皆さん、いかがお過ごしでしょうか。お盆休みも明け、「よし!仕事だ!」となるはずが、まさかの夏風邪の餌食に遭い、声が出ないという1日を過ごしました。(電話やスカイプ会議など、キャンセルさせてもらった皆さん、すみません。きっと明日には!)

 

1ヶ月間のあれこれについては時間を見つけてと思いますが、7〜8月はとにかく自分と向き合い続ける期間でした。この30年近く(まだ30ではない)過ごして来た中で、変わったもの・変わらぬものを整理した上で、好きなこと・嫌いなこと・得意なこと・苦手なことを見渡しながら、あぁでもないこうでもないといいながら、でも内心「実は・・」と思いながら過ごしていたことを、仲間の力を借りながら、少しずつ見つめていった感じです。この歳にして、小学生のような学びを得たお盆休みでしたが、亀のようにゆっくりでも前に進めるように、頑張らねば。

(他にも、Facebookで様々な方々が意見を交わしているのを読みながら、心も頭もパンパンになった1ヶ月でした。ちゃんと発信しようと思いますが、色んな人の「顔」が浮かびながらの発信には心がざわつくので、整理に時間が必要です。)

 

昨日は4ヶ月前に「せっかく走るんなら、大会出ちゃえばいいんじゃない!?」的なノリでエントリーしてしまった10マイル(≒16km)マラソン当日でした。「明日、雨にならないかなぁ・・・」と思いながら迎えた当日ですが、運動不足の体に鞭を打ち、なんとかかんとかゴールまでたどり着きました。残り1kmで、右太ももを攣った時には、終わったと思いましたが。他の4人より大幅に遅れてなんとかゴール。ゴール後のスイカは格別に美味しかったです。「できないって思っても、意外とやればなんとかなるよ」と子どもに伝えられるネタが増えました。

 

しばらく写真載せてなかったので、OGが撮ってくれた写真を貼っておきます。真ん中のタートルズのような色合いのジャージを来ているお馴染みのうちの職員が、最速でゴールでした。あぁ、膝が痛い・・・。

 

f:id:you0301stedic:20180820211227j:plain